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キャプティブの設立例

Case

2020.01.30

津波リスクに対する地震保険

  • 業種

    製造業

  • 所在地

    関西地方

  • 年商

    400億円

  • 保障内容

    世界基準の先進の地震保険(「財物損壊リスク補償」及び「利益低下リスク補償」)を付保.



① 原材料、商品の輸送ルートの至便性のため沿岸部を中心に10カ所の工場、倉庫を有して事業活動をおこなってきたが、2011年3月11日の東日本大震災をきっかけにして、大半の生産手段が「津波リスク」に晒されているという点から社内でその対処方法について議論が起こり、種々の調査の結果、グローバル・リンクの存在を知りアプローチがあった。

② 事業化調査契約(フェーズ1)の締結後、資産台帳をもとに早速同社の保険付保状況の調査をおこなったところ、本来付保すべきものがかなり保険に掛けられていないことが判明した。

さらに、グローバル・リンクが協業する大手Oメガ損保とともに防災状況の検証、全ての工場、施設の適正な保険金額を算定したところ、現在付保している保険金額の約5倍が適正な保険金額と判明した。結果、従来は工場、倉庫、施設毎に別々の火災保険証券で保険期間も異なり付保されていた保険を一本化、火災保険料は従来型の火災保険で付保するよりも30%削減され、補償範囲も地震保険を加え企業財産に関わる総合的な報償を実現することができた。

③ これらを受け、グローバル・リンクは協業する再保険ブローカーとともに地震保険の調査、検討を始め、世界最大級のY再保険会社が、B社のPML(Probable Maximum Loss:予想最大損害額)の数値である20億円を総支払限度額とする地震保険を非常に低廉な保険料で引受けてくれることが判明。

キャプティブの設立契約(フェーズ2)の締結後、米国ハワイ州のキャプティブマネジメント会社と連携、2ヶ月後ハワイ州保険局から設立のライセンスが発行されキャプティブが設立された。

④ 火災リスクに対してもリスクマネジメント対応が全くできていなかった状況をキャプティブの設立を通して大きく変革、さらに従来全く対応できていなかった地震リスクにも先進の地震保険で備えることができ、「金融機関からも企業経営に関して高評価を得ることができた」と連絡を受けることができた。