リスク対応策 2020.02.19
RM14 「イチロー」の示唆 Implications of ”Ichiro”
For those who prefer to read this column in English, the Japanese text is followed by a British English translation, so please scroll down to the bottom of the Japanese text.
昨年2019年3月、現役を引退した「イチロー」(米国「シアトル・マリナーズ」会長付特別補佐兼インストラクター)が、12月1日、神戸市で草野球デビューを飾った。「9番・投手」で出場、智弁和歌山中高の教職員チームを相手に、「16奪三振、131球の無四球完封」、打者としては「3安打の猛打賞」と「日刊スポーツ」WEBサイト(2019年12月1日15時41分)に掲載されていた。この日の草野球デビューは、イチローが描く夢の第一歩のようだ。「これからの夢は草野球。チームを作って日本一になりたい」とのこと、「イチロー杯争奪のリーグ戦」設立構想もあるという。
そして、今年2月7日、日本学生野球協会の資格審査委員会が、昨年末の学生野球資格回復に関する研修を受けたプロ野球経験者125人のうち、申請があった「イチロー」ら94人の学生野球資格を回復した。今回の認定で、母校の愛工大名電高なら翌日8日から指導が可能となり、母校以外の学校でも、日本高校野球連盟や全日本大学野球連盟に指導者登録をすると、指導が可能となった。
1.ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)
昨年11月、野球の2020年東京五輪予選を兼ねる国際大会「第2回WBSCプレミア12」が開催され、日本が初優勝、大いに日本のメディアを沸かせたが、その15年前2004年10月1日、これを遙かに超える沸騰の波を世界に送った野球選手がいる。
1920年から84年間破られなかった、米大リーグのシーズン最多安打記録の歴史を塗り替えた、「イチロー」である。「歴史的快挙」として、そのニュースが全世界を駆け巡った。
米国で始まった「ベースボール(野球)」など「『本家、クリケット』のマイナーリーグ」と考えているのか、いつもは、どんなことがあってもまったく話題にもならない英国においても、BBC(英国放送協会)が臨時ニュースを流したほどであった。当時、保険商品の開発交渉のためロンドンにいた筆者は、翌日何度も繰り返しその映像が流されていたパブで、親しいロイズの連中が私の名前との類似から、「Shin-“ichiro”、おめでとう」と、イチローのおかげで何杯ものビールをご馳走になったことを憶えている。
イチローは、非凡な才能は認められてはいたが華々しいプロ入りではなかった。幼少期からファンだった地元球団、中日ドラゴンズ入りを希望していたイチロー。1991年のドラフト会議では、中日の指名は無く、「オリックス・ブルーウェーブ」が4位指名、しかし彼はこれにこだわらずに入団した。後に判明したことであるが、中日は「投手として5位指名を予定していた」と言われている。「華々しいドラフト1位選手」としてのスタートではなかったのである。
しかし、その後の弛まない、常人の域を遙かに超える厳しいトレーニング。そして、バッターボックスに入るときには、必ず袖を引っ張りながらバットの先端を相手のバックスクリーンに向ける等の「イチロー・ルーティン」によるストイックなまでのモチベーション。これらによって、歴史的快挙を成し遂げる選手にまでに成長したのである。
2年後、2006年3月「WBCの第1回大会で、日本が優勝しました、感動しました!」とロンドンにいた私にメールが入ってきた。日本のネット・ニュースを見ると、確かに「日本が優勝!メジャーリーガーが初めて参戦した真の世界一決定戦、みごとに初代王者!感動の嵐!」の文字がそこかしこに躍っていた。
でも、事務所のTVをつけて見ても、スポーツはメルボルンで開催されていた「コモンウエルス・ゲームズ(英連邦競技大会)」の映像ばかりであった。BBCでも、どのチャンネルでも「WBC」の文字は全くなく、ニュース報道もなされなかったことを憶えている。
WBCの参加国は、日本を含めアジア4カ国、本場アメリカを中心とした北中南米8カ国、豪州や欧州、アフリカから4カ国であった。「世界中の野球強豪国が集い世界一を決める大会」と言われたが、その参加国は16カ国。一方、オリンピック同様、4年に1度持ち回り開催される「コモンウエルス・ゲームズ(英連邦競技大会)」は、その名前から小さな競技大会のようにも思われがちであるが、実は参加71カ国、参加選手約4500人という、オリンピックに次ぐ規模の国際競技大会である。
2.コーポレート・ガバナンス
人間は、光が無ければモノは見えない。モノに当たった光は、そのモノの形や色をあらわす光に変わり、その光は四方八方に跳ね返り、その一部が目に入り込み、角膜や水晶体で大きく屈折され、眼の奥にある網膜に像が描かれ、それが電気信号に変換されて脳に伝えられる。こうして初めて「モノが見える」のである。
「世の中のモノ事」も同様である。そのモノ事を伝達する人たちがいて、初めて我々の眼に触れることができる。ただ「角膜や水晶体」の役目を担うべき人たちの「視力、視角、視座、視点」が正確な実像を伝達するように働いていなければ、実像どおりの像が「網膜」に映し出されることはない。
スポーツであれば、人々に与える影響は「関心を持った人々に感動する機会を与えるか否か」であろうが、企業においては、その影響はまことに大きなものになると言わざるを得ない。担当者、担当部門からの正確な原始データ、情報の伝達は、的確な経営判断にはなくてはならないものだからである。
「コーポレート・ガバナンス」という言葉を耳にするようになって久しい。日本語では「企業統治」と訳される場合が多いが、その意味を的確に表すかどうか懸念があるため、訳されずに英語のまま使われることが多い。日本では、1980年代ころから商法学者の間で使われ始め、企業の不祥事が相次いだ1990年代後半からマスコミを賑わせるようになった言葉である。
「会社は誰のためにあるのか?」「経営のチェックは誰の手によって行われるのか?」こうした疑問を企業制度の原点まで立ち戻って考え、経営者の独断を許さず,目先の利益を追求しがちな株主の専横を押さえ,また従業員、更にはその企業と利害を持つ、地域、社会、取引先等、すべてのステークホルダーに対して経営者が十分に配慮した企業経営を行っているかが問われるようになってきたからである。
東京証券取引所は、コーポレート・ガバナンスを「企業活動を律する枠組み」と定義、その基本的な目的を「企業が活動を継続的にその価値を高めていくための環境を整えることである」と記している。更に、期待される5つの基本的な機能として;
1.株主の権利、2.株主の平等性、3.コーポレート・ガバナンスにおけるステークホルダーとの関係、4.情報開示と透明性、5.取締役会・監査役(会)
等の役割を挙げて、それぞれについて、期待されている機能が果たされているかどうか、そのチェックポイントを簡単に留意点としてまとめている。
3.ターンブル・レポート
このコーポレート・ガバナンスのさきがけとも言うべき国が英国である。金融市場活性化を狙いとして、サッチャー首相の指揮で、1986年実施された流通市場を中心とする証券市場改革、金融・保険業界に数多くの改革をもたらした、通称「ビッグバン」である。その進展のなかで「イングランド・ウエールズ会計士協会」が発行した一つのガイダンス、会長ニジェール・ターンブルにちなみ「ターンブル・レポート」と呼ばれている報告書が、イギリス企業のコーポレート・ガバナンスの考え方に大きな影響を与えた。
ロンドン証券取引所に上場しているすべての企業は、1999年12月23日以降の決算期から、リスクマネジメントを含むすべての内部管理・統制の実施状況とその効果を年次報告書で開示することを義務付けられた。コーポレート・ガバナンスを株主、またステークホルダーとの関係としてだけで見るのではなく、内部管理・統制の点まで厳格に踏み込み、企業の事業目標達成に対して重大な影響を持つリスクをリスクマッピングして分析、管理、そして開示することまで求めたのである。
こうしてリスクマネジメントは経営上の大きな課題となった。「ソリューション・キャプティブ®のためのリスクマネジメントは、リスク処理の一手法であったリスクマネジメントを明確に経営戦略上の重要課題に変貌させた概念」とグローバル・リンクが主唱する所以の1つはここにある。他のEU諸国においてもリスクマネジメント体制の開示要求が同様になされた、そして、その後日本でもようやく開示されるようになったのである。
4.コーポレート・ガバナンスのための保険とは
「D&O保険は日本では上場企業の8割ぐらいが付保するようになったが、英国ではどう」と聞くと、笑いながら「コーポレート・ガバナンスから当然100%」と。保険、リスクマネジメントで著名な英国の「ロイズ」、キャプティブのメリットを更に拡大する仕組みづくりを一緒に検討するため来日してくれた、その引受シンジケート(引受保険会社)の最高幹部は、先日、羽田で出迎えた私にそう答えた。
日本の企業社会もこうした大きな変革を経験してきているが、果たして「本当のコーポレート・ガバナンス」に日本のそれは匹敵しているのであろうか。様々な点からその検証が必要であると思われるような「企業不祥事」がいまだに続いている。
保険は「リスクを除外、回避する手段」であるが、その保険のなかにも「リスク」がある、保険には「保険会社が引き受けられないリスク、引き受けたくないリスク」が厳然と存在する。「保険証券上の免責事項」である。この免責には2種類ある。
1つは「保険会社の引受承諾のもと、追加の保険料を支払えば特約を付帯して補償できるようなリスク」(相対免責)であり、もう1つは「そのリスクを補償する特約もなく、また公序良俗に反するようなリスクを含めて、保険会社としてどんな場合でも引受けられないリスク」)(絶対免責)である。
保険証券の免責の欄が2つに別れているのはこの理由からである。したがって、「保険を掛ける=リスクヘッジ(除外・回避)」にはならないのである。
「保険のなかにもリスクがある」と具に保険証券・保険約款(契約書)を検証して、「補償の穴」があるのであれば、イチローのように、弛まなく出来得る限りの努力をしてその対応策を検討、そして着実に実行する。これが本来のリスクマネジメントではないだろうか。
今回のまとめ
なぜ、グローバル・リンクが、キャプティブにソリューション・キャプティブ®という名称を付け商標登録をしたのか、それはキャプティブの本義に適う「企業の経営戦略に『解』(ソリューション)を与えるキャプティブの本来の意義を日本でも明確にするため」であった。
海外の保険市場から適格な再保険を確保して、元受保険会社がその保険引受の了承をすれば、非常に広範な補償をすることも可能にすることができるからである。このように、キャプティブ設立のメリットを企業戦略のレベルにまで引き上げていくものが、ソリューション・キャプティブ®なのである。
執筆・翻訳者:羽谷 信一郎
English Translation
Risk Management 14 – Implications of ”Ichiro”
Ichiro, who retired last March 2019, made his grassroots baseball debut in Kobe, Japan on December 1, as an instructor and a special assistant to the president of the Seattle Mariners. He played “No. 9, Pitcher” and was listed on the “Daily Sports” web site (December 1, 2019, 3:41 p.m.) as a “16-strikeout, 131-pitch, no four-ball shutout complete game” against a team of teachers and staff from Chiben Wakayama Junior and Senior High School, and as a batter with “three hits in a row”. This day’s grassroots baseball debut seems to be the first step in Ichiro’s dream. “My dream for the future is grassroots baseball. I want to form a team and become Japan’s number one,” he said, adding that he has plans to establish a league to compete for the Ichiro Cup.
On Feb. 7, the Japan Student Baseball Association’s eligibility committee restored the baseball eligibility of Ichiro and 94 others who had applied for it out of 125 professional baseball players who had received training at the end of last year on the restoration of student baseball eligibility. With this certification, students at their alma mater, Meiden High School, will be able to start coaching the next day, the eighth, and schools other than their alma mater will be able to do so if he registers as coaches with the Japan High School Baseball Federation or the All Japan University Baseball Federation.
1. The World Baseball Classic (WBC)
Last November, the second WBSC Premier 12 baseball tournament, which also served as a qualifier for the 2020 Tokyo Olympics, was held, with Japan as the first winner, much to the excitement of the Japanese media, but 15 years earlier, on October 1, 2004, there was a baseball player who sent the world on “an even greater wave of boiling water” than this one.
It was Ichiro who broke the record for most hits in a season, a record that had not been broken for 84 years, starting in 1920. The news of his historic achievement swept the world.
The BBC (the British Broadcasting Corporation) even broke the news as an extraordinarily rare occurrence in the United Kingdom, where baseball, which had begun in the United States, was considered to be a minor league baseball game that was the “home of cricket”. I was in London at the time to negotiate the development of an insurance product, and I remember being treated to a number of beers the next day at the pub where the image was repeatedly shown, with my close friends at Lloyds saying “Shin-“ichiro”, congratulations to Ichiro, because of the resemblance to my name.
Ichiro was recognized for his extraordinary talent, but it wasn’t a spectacular professional career. He wanted to join the Chunichi Dragons, the hometown baseball team he had been a fan of since childhood, but in the 1991 draft, the Chunichi team didn’t select him and the Orix Blue Wave took him with the fourth overall pick, but he didn’t bother with that. As it was later found out, the Chunichi were said to have planned to pick him fifth as a pitcher. He did not start out as a “spectacular first-round draft pick”.
But after that, he trained hard, far beyond the realm of ordinary people. And his motivation was stoic, with his “Ichiro Routine” of pulling on his sleeve and pointing the tip of his bat at the opponent’s back screen every time he stepped into the batter’s box. Through this, he developed into a player of historic proportions.
Two years later, in March 2006, I was in London when I received an email saying “Japan is the winner! I’m very impressed!” I looked at the internet news in Japan and sure enough, it said “Japan is the winner! This is the first time a major leaguer has ever participated in a match to determine who is truly the best in the world, and we are the first champion! A storm of emotion! “,of which the words were “dancing” everywhere on the news.
But when I turned on the TV in my office, the only sports I saw were the Commonwealth Games in Melbourne, and I remember that there was no “WBC” on the BBC or any of the channels and no news coverage.
The WBC consisted of four Asian countries including Japan, eight countries from North, Central and South America, Australia, Europe and Africa. The WBC was billed as “the world’s most powerful baseball tournament,” but only 16 countries participated. On the other hand, the Commonwealth Games, which, like the Olympics, are held every four years on a rotating basis, may seem like a small tournament, but in fact, with 71 countries and about 4,500 athletes participating, it is the second largest international competition after the Olympics.
2. Corporate Governance
Human beings cannot see things without light. Light hitting an object is transformed into light that expresses its shape and color, and that light bounces back in all directions, and a part of it enters the eye, is greatly refracted by the cornea and the crystalline lens, creates an image on the retina at the back of the eye, and is converted into electric signals that are transmitted to the brain. This is how we can “see” things for the first time.
The same is true for “things in the world”. It is only when there are people who can transmit these things to us that we can touch them. However, if the people who are responsible for the cornea and the crystalline lens do not have their visual acuity, angle of vision, optic constellation and point of view working in such a way that they are able to transmit an accurate, real image, the real image will not be projected onto the retina.
In the case of sports, the impact on people will be whether or not they are given the opportunity to be impressed by those who are interested, but in the case of companies, the impact can be very large. Accurate, pristine data and information from the people and departments in charge are essential for accurate management decisions.
The term “corporate governance” has long been heard of. It is often translated as “Kigyou touchi ” in Japanese, but it is often used in its original English form without translation because there are concerns about its meaning. In Japan, the term began to be used by commercial law scholars around the 1980s, and it has been in the media since the late 1990s, following a series of corporate scandals.
“For whom does the company exist?” “By whom will the management check be carried out?”Going back to the origins of the corporate system and considering these questions, the question is whether management does not allow management to make arbitrary judgments, restrains the dominance of shareholders who tend to pursue short-term profits, and pays sufficient attention to all stakeholders, including employees and those who have interests in the company, such as the community, society and business partners. This is because it has come to be the case.
The Tokyo Stock Exchange defines corporate governance as “the framework that governs corporate activities” and states that its basic purpose is “to create an environment in which companies can continuously increase the value of their activities”. Furthermore, the five basic functions expected are;.
1. shareholder rights; 2. shareholder equality; 3. stakeholder relations in corporate governance; 4. information disclosure and transparency; 5. board of directors and auditors (board)
For each of these roles, the report provides a brief overview of the checkpoints to ensure that the expected functions are being fulfilled.
3. The Turnbull Report
The United Kingdom is a pioneer in corporate governance. Under the leadership of Prime Minister Thatcher, reform of the securities market, particularly the secondary market, was carried out in 1986 with the aim of revitalizing the financial market, and brought about numerous reforms in the financial and insurance industries. Among the developments, one guidance issued by the “Institute of Accountants in England and Wales”, a report called the “Turnbull Report” after its chairman, Niger Turnbull, had a major impact on the way British companies thought about corporate governance.
All companies listed on the London Stock Exchange were required to disclose in their annual reports the implementation and effectiveness of all internal controls and management, including risk management, from financial years beginning on or after 23 December 1999. Rather than looking at corporate governance solely in terms of its relationship with shareholders and stakeholders, the law requires companies to go beyond the point of internal control and management to risk map, analyze, manage, and disclose risks that could have a significant impact on the achievement of the company’s business goals.
Risk management thus became a major management issue. This is one of the reasons why Global Link is the leading proponent of risk management for Solution Captives®: “Risk management for Solution Captives® is a concept that has clearly transformed risk management from a method of risk management into a key management strategy issue.” Other EU countries have similarly demanded disclosure of their risk management systems, and Japan has finally begun to do so.
4. What is insurance for corporate governance?
When I asked him, “About 80% of listed companies in Japan now carry D&O insurance, but how does it work in the UK?” he laughed and replied, “Of course it’s 100% due to corporate governance. A top executive from Lloyd’s of London, England, which is well known for its insurance and risk management services, and its underwriting syndicate (underwriting company), who came to Japan to discuss the creation of a system to further expand the benefits of captives, replied in this way when I met him at Haneda Airport the other day.
Japan’s corporate society is going through these major changes, but does it really have the same level of “true corporate governance” as Japan’s? There are still some “corporate scandals” in Japan that warrant examination in various respects.
Insurance is a means to exclude or avoid risks, but there are risks within that insurance. There are risks in insurance that the insurance company cannot or does not want to underwrite, which are strictly defined as “risks that the insurance company cannot or does not want to underwrite”. This is the “insurance policy exclusion”. There are two types of this exclusion.
One is “risks that can be compensated with the addition of a special rider with the consent of the insurance company with the payment of an additional premium” (relative exclusion of liability), and the other is “risks that the insurance company cannot underwrite under any circumstances, including risks that do not have a special rider to compensate for the risk and risks that are contrary to public order and morals” (absolute exclusion of liability).
It is for this reason that the exclusion of liability section of the insurance policy is divided into two parts. Therefore, “Taking out insurance does not mean hedging risk (exclusion or avoidance).”
If there are any holes in the insurance policy or contract, the company should do what Ichiro did and make every possible effort to deal with them.This is the essence of risk management.
Summary of this issue
The reason Global Link registered the name and trademark of the captive as a Solution Captive® was to “clarify the true meaning of captives that provide ‘solutions’ to corporate management strategies” in Japan, which is the essence of captives.
This is because it would enable a company to secure qualified reinsurance from overseas insurance markets and, if the primary insurer agreed to underwrite the insurance, it would be able to provide a very wide range of coverage. Thus, the Solution Captive® takes the benefits of establishing a captive to the level of corporate strategy.
Author/translator: Shinichiro Hatani